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参院選総括

友人から書いて欲しいと言われた。
で、私には、他にこういう内容を書ける場所がない。
というわけで、ここに書きます。

自民党勝利の要因

1.民主党の失政
これが最大の要因でしょうね。
きっぱり言いうが、自民党は、決して、一義的に、その政策故に、あるいは党として期待されて政権の座に就いたわけではない。
民主党が「私たちにやらせて下さい」と訴え、「自民党ももうダメだ。一度、政権交代させてやらせてみよう」と思った有権者が、民主党への政権交代を実現させた。それが、見るも無惨な形での大失敗となった。
「民主党よりはマシだ」という消極的理由により、自民党は政権に返り咲いた。

民主党の大失態を、有権者はまだ忘れていない。従って、民主党に議席を与えるつもりはない。
また、他の野党も力がない。維新も、初期の光を失っている。

この状況で、自民党が議席を減らす要因は、全くないと言える。
2.経済政策(アベノミクス)
野党、とりわけ民主党が何を言おうとも、民主党は、例えばデフレに対して、円安に対して、景気の悪化に対して、何ら有効な手を打てなかった。
アベノミクスが、最大最良の経済政策だと言うつもりは毛頭ない。問題点は大いにある。余裕があれば、それについて論じるつもりではあるが、それは別に記事を立てる必要がある。

だが、長年の円高、株安を解消した。これは、ある意味、大いに画期的だと言える。

今の日本を象徴する表現として、「希望がない」「お先真っ暗」ということが挙げられると思う。
とりわけ、長年にわたって世界に君臨してきた経済力が、本格的に落ち込み、その凋落はもはや隠しようがない。かつ、復活の見込みもない。
何かのTVの特集で見た内容であって、具体的論拠を示すことをサボっていることをお許し願いたいが(^^;)、詰まるところ、バブル崩壊以後20余年、日本人サラリーマンの給与水準は、ずっと下がる一方で、上がったことはほとんどない。そして今後も、上がる見通しは、ない。
それに関して言えば、「今も今後も見通しはない」と私は思っている。

では、アベノミクスは何をしたか。
端的に言えば、「希望の光を灯した」ということだ。

円安、株価の上昇、これは、今の日本経済にとって、たったふたつの「希望の光」である。
他に明るい見通しなど何もないのだ。

そして、この「希望の光」が、具体的に、自分たちの懐を温めてくれるかどうか、保証は何もない。でも、「全く希望がない」という状況を、せめてささやかに照らしてくれているのが、このふたつなのだ。

他に、明るい見通しが全くないからこそ、このたったふたつの光を失うことは、日本人に大きな落胆を与えることになるだろう。故に、これをもたらしたアベノミクスを否定することは、今の日本人には、できない。
アベノミクスが支持を得ている理由がここにある。決して、積極的ではないが、否定もできない。

3.希望がない故の悪あがき
2.といくらかからんだ話になるが・・・
一時は、世界最高の栄華を誇った日本経済も、凋落著しく、返り咲きの希望がないことは先述した。
それが故に、日本人は、自尊心を傷つけられ、どこに自分たちの国の心のよりどころを持てば良いのか、わからなくなっている。そこで近年、とみに声高に叫ばれるようになったのが、愛国主義である。

経済力が大きかった時期には、愛国主義に頼る必要はなかった。金を振りかざしていれば良かった。
だが、日本人には、もはや札束で相手の頬を叩く余裕はない。
こういう時にこそ、忍び寄ってくるのが、愛国主義という麻薬だ。

日本が、何故、太平洋戦争に至ったのか、歴史的経緯を振り返ってみるが良い。外交的に、あるいは経済的に順調であれば、日本は、わざわざ戦争という非常手段に出る必要はなかった。
様々な面で行き詰まり、それでもなお、「日本は正しい!」と突っ張ったからこそ、戦争に足を踏み入れたのだ。その時に日本人を迷わせた麻薬が、またぞろ勢力を得ている。

自民党が訴えている改憲、「国防軍創設」等の政策が、これを代表している。
ぶっちゃけて言うが、今、憲法を変え、自衛権を認め、集団的自衛権を認め、国防軍を規定したとして、いったい日本という国家に、何の利益があるのか?
その政策によって、日本は何の利益を得るのか?
まさかこの政策で、経済的発展が得られるとか寝言を言うわけでもあるまい。

歴史的に、この種の国粋主義的政策は、決まって、経済が行き詰まった時に持ち出されている。あくまでも観念的であり、私が「麻薬的」と評するのも、それが故である。

もちろん、だからと言って、共産党や社民党の言うように、日本がもう一度戦争に踏み込むなどと、ありもしない空想を振りかざして非難しようなどというつもりは毛頭ない。

今私が論じているのは、「何が自民党に議席を与えたか」という問題だ。私が少し余分な話を加えたために、誤解を招くような内容になったかも知れない。しかしここでは、愛国主義的政策の是非を問うているわけでもない。あくまで、何が自民党の票を伸ばしたか、という問題を論じている。
その観点に立ち戻って言うなら、「大和民族優越論」が、自民党に一定の票を与えていることは間違いない。

この方向で言えば、自民党より、維新の方が急進的であり、より麻薬的魅力に富んでいる。しかし維新は、下らない代表の妄言により、めっきり輝きを失ってしまった。

故に、大和民族の栄光を称え、中国朝鮮を見下し、尖閣竹島を守るべし! という外交姿勢を支持する勢力は、自民党に票を与えることになる。

4.投票率の低さ
これは、伝統的な選挙の見方のおさらいになる。
そもそも、投票率が低い=自民党に有利、というのは、伝統的に鉄則であった。
それが故に、「若者は寝ていてくれればいい」と言い放って、選挙に負けたアホな首相も過去には存在する。

今回の参院選は、投票率が52.61%ときわめて低かった。戦後3番目に低かったという。
ちなみに、民主党が政権交代を果たした第45回衆院選の投票率は、小選挙区が69.28%、比例代表が69.27%であった。

故に、自民党に有利であった。これは間違いない。

余談であるが、投票率が低いと強い政党が他に二つある。公明党と共産党だ。
いずれも、組織力により、一定の票数を得ることが確実な政党である。しかし、無党派層への浸透は弱く、投票率が上がるとかすむ傾向は否めない。
この両党が今回、堅調であったのは、投票率が低かったことの余慶であると言えるだろう。

少し余談になるが、今回、自民党への批判票の受け皿として、共産党が票を伸ばした、という評価があった。
これに関しては、精査が必要であり、私には、アバウトな意見しか述べることはできない。
ただ私は、本当に、共産党が、批判票の受け皿となり得たのか、些か懐疑的ではある、とは述べておく。

あくまでも、投票率が低かったが故に共産党は強かったのであり、それほど票が伸びたとは私は思っていない(ということは、票を精査すれば簡単に調べられるのだが、面倒なので私はサボる。エライ人たちが調べてくれると思うので)。

ただ、今回の選挙で、自民党への批判票の行き先がなかったのは事実だと思う。

1.で述べた通り、今の自民党政権は、民主党の大失態へのアンチ・テーゼから出発している。であれば、自民党に、極端な失政がない以上、批判したとして民主党へ、ということにはなり得ない。
かと言って、他の野党にも、大きな魅力があるわけではない。
特に維新やみんなの党は、野党であっても改憲派であり、自民党を批判したい人の票は入れづらい。
故に、批判票を共産党が集めた、ということには、私は些か懐疑的ではあっても、一定の正しさがあると認めることはできる。が、これはあくまでも余談である。

5.「ねじれ」をはじめとした、弱い政権基盤により、政治が安定しないことに有権者が疲れた
これは読んだ通りの事象である。
1年交代で首相が代わり、政策が安定せず、長期的政策が出てこないことの弊害は、政治家のみならず、有権者も痛感していたであろうと思われる。

そもそもは、民主党政権時代の2010年参院選で民主党が失敗し、生まれたのが「ねじれ」である。
衆院と参院が選挙時期を同一にしていないがために、衆院選で自民党が勝利しても参院選で多数を得ることができず、なお「ねじれ」が継続していたのもご存じの通り。

「ねじれ」があるからと言って、参院の存在意義に疑義を唱えたりするのは、本末転倒であると私は思っているが、それにしても、「ねじれ」に有権者が疲れた、そのことには一定の真実があると私は思う。

安倍政権は、今のところ目立った失政はない。
それはもちろん、政権関係者及び自民党が、「参院選で勝利してねじれを解消しないと、安定した政権運営ができない」と危機感を持ち、参院選までは安全運転で政権運営をしてきた、まさにその成果であったろうとは思う。
自民党を批判する有権者も、今回は自民党の勝利もやむなし、まずは安定政権を、と望んだが故に、選挙に行かなかった、という形で答えを出した人が、少なからずいたであろうことは想像に難くない。

そもそも、「ねじれ」が生まれたのも、民主党の失政に始まっている。首相が1年交代でころころ替わったのも、その前の自民党時代もあるが、それ以上に、民主党が晒した醜態の方が印象が深い。
故に、「ねじれ」解消=民主党には議席を与えない、となったことには、論理的整合性があると言える。

あくまでも象徴的事象であるが、今回の参院選の最後に、参院で、首相問責決議案が可決された。
そのために重要法案がいくつか、廃案となった。
この事象に対する見方は様々あるようだが、有権者がこれを、「ねじれの弊害」と感じたとしてもやむを得ない事象であった、とは私は思っている。
少なくとも、野党が、参院での多数派を派手に喧伝するために、最後に一発、花火を上げた、という印象が否めない。故に、この一件により、野党が利益を得る結果になったとは、私は全く思わない。
野党は、首相問責決議案の決議により、「ねじれは弊害を持っている」ということを有権者の衆目にさらした。少なくとも、野党にとっては、全く利益にならない、むしろ自民党を利した、象徴的な決議であったと私は思っている。

6.まとめ
以上のことから言えることは何か。
有権者は、決して、自民党の政策を、全面的に支持したわけではない。いやむしろ、前回の衆院選と同じく、野党の醜態、失敗が、自民党の勝利を呼んだ、と言って良いのではないかと思う。

しかし、自民党に、一定の支持と評価を与えてはいる。
特に、自民党を批判する勢力は、支持を与える政党や政策がなく、そもそも多くは諦めて投票に行かなかった。

故に、端的に言って、「自民党以外の選択肢に魅力が薄い」ことが、今回の自民党の勝利の原動力になった、と言えると思う。

問題は、実際にこうやって自民党に議席を与えてしまうと、「自民党の政策が支持された」という見方を、少なくとも自民党関係者はするであろう、という点にある。
今後、安倍政権が安定して続くであろう。その結果、どういう政策が実現するのか、不安に感じるのは自然なことであろうとも思う。

だが、特に5.で述べた点でもあるように、安定政権を望んだのは国民である。
望んだが故に選挙に行った、あるいは投票する政党なしとして選挙に行かなかった、それぞれの立場はあると思う。だが、間違いなく、今回の自民党の勝利は、国民の望んだ結果であると言って良いと思う。

特に私が今回触れておきたいのは、選挙に行かない=自民党支持につながっている、という点である。

それがどういう帰結に至るのか、今後の自民党政権に注目していきたいと思う。
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この記事へのコメント

- 水 - 2013年07月25日 07:53:24

概ね理解できます。
正にそうした世論=自民の参院選の結果
を生み出した背景の考察だと思います。

そうした国民の選択の結果
どう変わるのか?

これらを注意深く観察をし
意見を述べ続ける事が
国民の責務だと考えます。

選択者の権利を行使した
任命権者の務めでしょう。

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